【6月26日配信メルマガブログ】レコードプレーヤーの価格差は音に出る? Technics SL-1500CとSL-1300Gを比較試聴
こんにちは。サウンドテックの友淵です。

私ごとですが
先日、自宅用のレコードプレーヤーとしてTechnicsのSL-1500Cを購入しました。
※現在はSL-1500Cは終了し、SL-1500CWとなっております。
7月の入荷のため、まだ届いておりませんが、、、
店頭でもレコードプレーヤーが気になっているお客様で
「同じメーカーの商品で、価格によって音は変わるのですか?」
というご質問をいただくことがあります。
そこで今回、SL-1500Cと上位モデルのSL-1300Gを比較試聴してみました。
オーディオ機器の中で
スピーカーやアンプは価格差やモデルによって
サイズや見た目が違うことも多く音の違いは想像しやすいと思います。

SL-1500C ¥130,000 (税込)

SL-1300G ¥ 396,000 (税込)
レコードプレーヤーですが
パッと見た感じ、ほとんど同じに見えますよね。笑
実際のところどうなのか。
今回はSL-1500CとSL-1300Gを比較試聴して感じたことをご紹介したいと思います。
今回の試聴システム
プレーヤー
・Technics SL-1500C
・Technics SL-1300G
カートリッジ
・DS AUDIO DS-E3
アンプ
・Accuphase E-3000
スピーカー
・Monitor Audio GOLD 100 6G
試聴ソフト

Bill Evans「Waltz for Debby」

ドヴォルザーク「新世界より」
(ESOTERIC盤)

星街すいせい 新星目録
SL-1500Cはどんなプレーヤーなのか?
今回私が購入したのはTechnicsのSL-1500Cです。

Technicsのレコードプレーヤーの中では比較的手の届きやすい価格帯ですが、本格的なアナログ再生を楽しめる人気モデルです。
私が魅力だと感じたポイントはこちら。
・Technics伝統のダイレクトドライブ方式
・安定した回転性能を実現するコアレスモーター
・PHONO入力がないアンプにも接続できるフォノイコライザー内蔵
・レコード再生後にアームを持ち上げるオートリフター機能搭載
こうして並べると少し難しく見えますが、個人的には
「本格的だけど扱いやすい」
というのが一番の魅力だと思っています。
特にオートリフター機能は地味ですが便利です。
レコードを聴きながらソファでうとうとしてしまっても、針がずっと内周を回り続ける心配がありません。笑
聴きながら寝てしまった経験、あるのではないでしょうか?笑
また、フォノイコライザーも内蔵しているので、
「レコードを始めてみたいけど何を揃えたらいいか分からない」
という方にも導入しやすいモデルだと思います。
実際、店頭でもお問い合わせが多いモデルです。
もちろんAudio-TechnicaやDENON、TEACなどのメーカーでは
10万円を切るモデルもあります。
SL-1500Cがレコードプレーヤーの入門価格帯というわけではないことはお伝えしておきたい!

Audio-Technica
AT-LP60XBT
¥28,600 (税込)

DENON
DP-400
¥ 75,900 (税込)

TEAC
TN-400BT-X
¥ 71,280 (税込)
ただ、長く使えるしっかりした作りや、将来的なカートリッジのグレードアップなども考えると、レコード再生を本格的に楽しみたい方には魅力的なモデルだと思います。
ということで、20万円以上価格差があるSL-1300Gは何が違うのか?
簡単にご紹介していきます。

見た目はよく似ていますが、中身にはいくつか大きな違いがあります。
・新開発のツインローター型コアレス・ダイレクトドライブモーター

コアレス・ダイレクトドライブ・モーター

コアレスステーター(固定子)
・ΔΣ(デルタシグマ)ドライブ

「Δ∑-Drive」制御回路

デジタル制御イメージ図
・約3.3kgの重量級ターンテーブル

・より高剛性なキャビネット構造

・強化された振動対策

などです。
こうして見ると、SL-1300Gは回転精度や振動対策により多くのコストが投入されていることが分かります。
より詳しい技術的な内容はメーカーの商品ページをぜひご覧ください。
https://jp.technics.com/products/1300g/features/
ということで、技術的に違うということは何となく感じていただけたかと思いますので
実際に聴き比べた感想を。
■ 星街すいせい「ビビデバ」

ちなみに、このレコードは私物です。
店頭ではジャズやクラシックをかけることも多いのですが、自宅では普通にこういう曲も聴いています(笑)。
むしろ、こういった今時のJ-POPやROCKも聴くことが多いです。
SL-1500Cで聴くと、音がスピーカーの間にきれいにまとまります。
ボーカルも中央にしっかり定位していて、とても聴きやすい印象です。
ところがSL-1300Gに切り替えた瞬間、
「お、広いな」
と思いました。
まず音場の広さが違って、
音が左右へスッと広がったように感じます。
さらに、ボーカル、シンセサイザー、ベース、ドラムといった楽器の存在感も分かりやすくなります。
SL-1500Cが悪いというわけではなく、
1300Gの方が一つひとつの音が整理されていて、楽曲全体を見通しやすく感じました。
特に印象的だったのは低域です。
量感が増えるというより、ベースの動きが追いやすくなります。
「あ、このフレーズこんなことやってたんだ」
と気付かされる場面もありました。
楽曲全体のリズム感も、より明確に感じられました。
■ Bill Evans「Waltz for Debby」

ジャズになると、また違った魅力が見えてきました。
まず感じたのは静けさです。
SL-1300Gは背景がとても静かで、その静かな空間の中から楽器の音がふわっと浮かび上がってきます。
ベースも印象的でした。
SL-1500Cは軽やかで軽快な雰囲気。
一方の1300Gは、楽器の胴鳴りや空気の震えまで伝わってくるような感覚があります。
そして個人的に一番印象に残ったのがドラムのブラシでした。
SL-1500Cでも十分気持ち良く聴けるのですが、1300Gではその先があります。
ブラシがスネアの表面を擦る細かなニュアンスまで見えてきて、
「なるほど、こういうところが上位モデルなんだな」
と納得させられました。
■ ドヴォルザーク「新世界より」 ESOTERIC盤

そして最もプレーヤーの実力差を感じたのがクラシックでした。
SL-1300Gはとにかく静かです。
背景ノイズが少ないため、弦楽器の余韻や木管楽器の空気感、ホールの響きが自然に広がっていきます。
高域の伸びやかさ、低域の沈み込みも一段上で
音の強弱や抑揚もより豊かに感じられました。
オーケストラ全体のスケール感も大きくなり、コンサートホールの空間が少し広がったような印象です。
特にティンパニは分かりやすくて
アタックが力強く、その後の余韻までしっかり聴こえます。
オーケストラを支える土台としての存在感が増し、楽曲全体に安定感が出ていました。
クラシックをじっくり楽しみたい方にとっては、このあたりの違いが1300Gの大きな魅力だと感じました。
私がSL-1500Cを選んだ理由

ということで、SL-1500CとSL-1300Gの違いは何となく感じていただけたのではないでしょうか。
静けさ。
音場の広さ。
音の分離感。
低域の表現力。
どの部分を聴いても、価格差にはしっかり理由があると感じました。
ただ、それが全ての方にとっての正解とは限りません。
実際に店頭でお客様とお話ししていると、音質を重視される方もいれば、デザインや所有する喜びを大切にされる方もいらっしゃいます。
だからこそオーディオは面白いのだと思います。
私たちも「どちらが良いか」ではなく、「どちらがお客様に合っているか」を大切にしながらご提案しています。
ちなみに我が家には小学生と保育園児の子供がいるので、
リビングに置いていると、おもちゃの一部になりそうなので
普段はレコードプレーヤーは2階に逃すつもりです。(笑)。
聴きたいときは2階から下ろす手間。
そのひと手間もレコードならではの楽しさかもしれません。
中々の手間ではありますが。笑
今回の試聴レポートが、皆様のレコードプレーヤー選びの参考になれば幸いです。