【一般公開しました】Accuphase工場見学レポート E-3000購入の決め手になった“安心感”
こんにちは。
サウンドテックの友淵です。

実は少し前に、自宅用のアンプとして、Accuphase E-3000 を購入しました。

まだそこまでお客様にお話ししていないですが、今回改めてブログに書いてみようと思います。
というのも、以前Accuphase様にご招待いただき、神奈川県横浜市で開催された『AAS(Accuphase Audio Store)ゼミナール』へ参加させていただいていたのですが、その時の内容をしっかり書けておらず…。
このAASゼミナールは、Accuphase取扱店向けに開催される勉強会で、“製品”だけではなく、“Accuphaseというメーカーそのもの”をより深く知ってもらおうというイベントです。
北は北海道、南は鹿児島まで、全国17のオーディオショップスタッフが集結。
1972年創業のAccuphase について、改めて学ばせていただきました。

今回見学させていただいたのは、
・製造ライン
・品質保証部
・新試聴室
・修理部門
など、普段なかなか見ることのできない場所ばかり。
写真もたくさん撮影させていただいたので、皆様も“工場見学に行った気分”でご覧いただければと思います。

実際に工場を見て感じた“ものづくりへの姿勢”や“信頼感”は、自分がE-3000を選ぶ理由のひとつにもなっていました。
もちろん、単純に音が好きだったというのもあります。
ですが今回かなり大きかったのは、
「このメーカーなら長く安心して使えそう」
と思えたことでした。
今回は、その時に感じたことを書いてみたいと思います。
まず最初に案内されたのが、新試聴室。

部屋に入った瞬間、正直かなり驚きました。
音が鳴っていないのに、空気が張り詰めている感じがしました。
“静か”というより、“静寂”。
耳が自然と集中してしまうような、とても不思議な空間でした。
この試聴室は、日本音響エンジニアリング様と共同で設計されたとのことで、定在波が特定の高さに溜まらないよう、傾斜した反射壁と吸音壁を交互に配置しているそうです。
説明を聞きながら部屋を見ると、確かに一般的な試聴室とは少し雰囲気が違う。
過剰にデッドなわけではないのですが、余計な響きがかなり少ない印象でした。
そこで行われたのが、常務取締役の大貫さんによる試聴デモ。

その中で印象的だったのが、“戦争”をテーマにした楽曲でした。
音が鳴った瞬間、空気感が一気に変わる。
緊張感がすごい!!
頭の中に情景が浮かぶというか、ただ音を聴いている感覚じゃない。
音楽によって部屋の空気そのものが変わる感覚でした。
「オーディオってここまで表現できるんだな…」
とかなり衝撃を受けました。
あと、S/Nの高さも本当に印象的でした。
曲が始まる前の静けさ。
そこから女性ボーカルがスッと立ち上がる瞬間。
息づかいや、「ゴクッ」と唾を飲むような小さな音まで自然に聴こえる。
でも、“解像度が高いですよ!!”みたいな嫌な感じではない。
静寂な空間なので、より小さな音もきちんと聴こえる。
オーディオ機器の性能を最大限に発揮するには
部屋が大事だと再確認しました。
試聴室のサイドには、Accuphase製品がずらっと並んでいました。

普段カタログや店頭で見ている製品が、一堂に並ぶ姿はやっぱり圧巻です。
改めて見て感じたのが、Accuphaseって長年デザインが大きく変わっていないこと。
でも、不思議と古さを感じない。
ゴールドのフロントパネル。
グリーンに光るロゴ。
メーターのデザイン。
全部含めて、“Accuphaseらしさ”として積み重なっている感じがしました。
最近はオーディオもデザインの変化があり
おしゃれなデザインも増えていますが、Accuphaseは良い意味でブレない。
だからこそ、20年前のモデルを今見ても“Accuphaseだな”とすぐ分かる。
簡単そうで、実はかなり難しいことだと思います。
そこも魅力だと思います。
次に案内していただいたのは製造部門。

ここもかなり印象に残っています。
まず思ったのが、
「工場がすごく綺麗だな…」
ということ。
床に落下物が全くない。
工具や部材も綺麗に整理されていて、空気感が整っているんです。

実は私、前職で製造現場にいたことがあります。
そこでは、
品質の高い製品を
「いかに効率良く作るか」
「いかに無駄を減らすか」
という考え方がかなり重要でした。
ですので、急ぐあまり落下物も多少あったりしていました。
※休憩時間や、隙があれば拾っていましたが、、、
そこで感じたのが、Accuphaseの現場は“効率最優先”の空気ではなかったこと。
もちろん製造業なので、効率は大事です。
ただ、それ以上に、
“ちゃんと良いものを作る”
ことを優先している感じがありました。
検査基準をクリアするだけではなく、その先にある“音”まで含めて製品を作っている。
そんな空気感を感じました。
今回タイミングよく、FMステレオチューナー Accuphase T-1300 の製造工程を見ることができました。
T-1300が組み立てられるのを今か今かと待っています。


製造現場で驚いたのが、ネジの締め付けトルクまできちんと管理していたこと。


「締め付けでも音が変わる」
ということで、適正トルクでしっかり締めているそうです。
正直、
“そこまで変わるの?”
とも思いました。
でも実際に現場を見ると、その積み重ねでAccuphaseの音ができているんだろうなと感じます。
Accuphaseって、ボリュームを回した時や、ボタンを押した時の質感も独特ですよね。
電源ボタンを押した時の“カチッ”という感触。
ボリュームを回した時の滑らかさ。
ボタン操作時の剛性感。
こういう部分って、スペック表には載りません。
でも、使う時にテンションの上がる、満足感を感じる大事な部分だと思います。
実際、Accuphaseをお使いの方で、この触れた時の感触の良さを魅力的に思う方は多いです。
実際に製造工程を見ると、
「ああ、この感触って、こういう積み重ねでできているんだな」
と納得感がありました。

滑らかな動きのボリューム部

CDトレイのメカ部

動きのスムーズさと剛性感を感じます。
さらに印象的だったのが検査工程。
本当に細かかったです。
目を凝らさないと分からないレベルの小さな傷まで、しっかり確認している。

NGのパネルを見させていただきました。
キズというテープが貼っていますが、目を凝らしてもほとんどわかりませんでした。

しかも製品には24時間のエイジング工程があるとのこと。
理由としては、
・初期不良を見つけるため
・お客様の手元に届いた時、ある程度エージングされた状態で楽しんでもらうため
というものでした。
さらに品質保証部では、機器をしっかり暖めた状態で最終検査。

つまり、“本来の音が出る状態”で確認しているということです。
ここまで徹底しているのは、本当にすごいなと思いました。
オーディオって、どうしても“スペック”に目が行きがちです。
DACチップが何か。
出力がどれくらいか。
周波数特性がどうか。
もちろんそれも大事。
でも実際は、そのスペックをどう製品として成立させるかの方が、もっと大事だと思います。
Accuphaseは、その“作り込み”にものすごく時間と手間をかけている。
だからこそ、長年ファンが多いんだろうなと思いました。
最後に見学したのが修理部門

ここもかなり印象的でした。
Accuphaseといえば、古い製品でも修理対応してくれることで有名です。
実際に現場を見ると、ベテランの方だけではなく、40代くらいの方も多くいらっしゃいました。
つまり、技術継承もしっかり行われているということ。
これって、高級オーディオではかなり大事だと思います。
“今だけ良い製品”ではなく、
“長く付き合える製品”
を作ろうとしている。
そういうメーカーなんだなと感じました。

見学時には、ケンソニック時代のアンプを修理されていました。
こちらの1973年発売のコントロールアンプC-200、1973年に発売されたものです。
50年以上前に発売されたものも修理してもらえるなんて安心感があります。


オーディオを選ぶ時って、人それぞれ基準があると思います。
好きな音。
デザイン。
ブランドへの憧れ。
所有感。
信頼性。
今回、工場見学を通して私が強く感じたのは、Accuphaseは“長く信頼して使ってもらうこと”を本気で考えているメーカーだということでした。
もちろん、E-3000の音も好きです。
派手ではないですが、長時間聴いていても疲れない。
それでいて、音楽の熱量や空気感はしっかり伝わる。
ボーカルの自然さや、背景の静けさもすごく好みでした。
でも実際に工場を見て、
「このメーカーなら長く使いたい」
と自然に思えたことも、購入理由としてかなり大きかったです。

そういう現場を実際に見てしまった結果、E-3000を買っていました。
価格も495,000円。
決して安くはありません。
むしろ子育て家庭には、なかなかの出費です。笑
なので、妻をお店に呼び、閉店後に実際に聴いてもらいました。
「これ、本当に良い音だし、見た目もいいから買っちゃいなよ」
と言ってもらい、無事OKをいただきました。笑
これから30年は使いたいと思っています。
今回の工場見学では、製品だけではなく、その背景にある“人”や“思想”を見ることができました。
普段、お店では完成した製品を販売しています。
でも、その裏には、これだけ多くの人のこだわりや積み重ねがある。
それを実際に見られたことは、本当に貴重な経験でした。
これからE-3000を使いながら、また感じたことがあればブログにも書いていきたいと思います。
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