オーディオブログ

「沈黙の次に美しい音」 ECM を聴こう!

ジャズ・ファンの枠を超えてよく聴かれているレーベルにドイツのECMがあります。

ECMは1969年にクラシックとジャズの演奏家(コントラバス奏者)として活動していた当時まだ20歳半ばだったマンフレート・アイヒャーがドイツのミュンヘンに創設したマイナー・レーベルです。

ECMは「Edition of Contemporary Music」の略。

ECMのレーベル・ポリシーでよく言われる「沈黙の次に美しい音」

ジャズのレーベルには似つかわしくない表現ですが、それを実現した稀有なレーベルがECMなのでした。

第1弾は現在のECMのカラーとは異なった感じですが、マル・ウォルドロンの「フリー・アット・ラスト」でした。

“作曲された音楽”と“即興による音楽”。

レーベル発足当時、マンフレート・アイヒャーは、「双方が存在することで互いの存在感が中和されるように音楽を集める。」そんな風にレーベルのディレクションを考えていました。そしてまず、当時世界を席巻していた“解放”、 “自由”という幻想に感化された青年だった彼は、“即興による音楽”に向かいました。

ECM初期では、マリオン・ブラウン、ロビン・ケニヤッタ、さらにデレク・ベイリー、グローブ・ユニティ・オーケストラと言った一般的にはECMのカラーとは異なると思われているフリー・ジャズ・ミュージシャンのアルバムが多数出ていました。その後もアート・アンサンブル・オブ・シカゴ、ワダダ・レオ・スミス、サム・リヴァース、バール・フィリップスと言ったフリー・ジャズ/フリー・インプロヴィゼイションの巨匠達のアルバムも多数リリースしています。

しかし、一般的にはキース・ジャレット、チック・コリア、ゲイリー・バートン、パット・メセニー、ヤン・ガルバレク、ジョン・サーマン、テリエ・リプダル、エバーハルト・ウェーバーと言ったミュージシャン達の透明感溢れる澄んだサウンドと、ジャズのレコードらしからぬ?洗練された美しいジャケット・デザインが特徴的なレーベルのカラーとなっています。サウンドもジャズらしからぬ・・と言えるかもしれませんが、現在ではジャズでも当たり前のサウンドになっています。

また、84年にはジャズ以外にもジャンルの幅を広げ、現代音楽にスポットを当てる「ECM New Series」を開始。ギドン・クレーメル、ハインツ・ホリガー、アルヴォ・ペルト、スティーヴ・ライヒ、ヒリヤード・アンサンブル、アンドラーシュ・シフらクラシック・現代音楽のアルバムを多数リリースしています。

ついに“作曲された音楽”と“即興による音楽”の両立が実現しました。

Blue Noteに代表されるジャズの録音は、楽器からの直接音を録りこみ、音の上下を切り取って真ん中の音が前にドーンと飛んでくるような熱い音を聴かせるものが人気がありました。

Contempotaryのようなもっと繊細な音の表現を得意とするレーベルも人気がありましたが、ジャズ・ファンの多くはBlue Noteの音をマッキントッシュのアンプ&JBLの38cmウーファーで熱く鳴らすという伝統が日本では形成されていたように私は記憶しています。

しかし、ECM、特にカモメ(本当はカイツブリ)の飛んでるジャケットのリターン・トゥ・フォーエヴァーの出現にはこれまでのジャズの音のイメージが根底から覆されるほどの衝撃があったのでした。

チック・コリアのこの演奏は、そのすぐ前がサークルという過激なフリー・ジャズだったこともあってか、ジャズが180度ひっくり返ったイメージでした。日本中のジャズ喫茶が熱く過激なフリー・ジャズを聴かせる時代(60~70年代初期までのジャズ喫茶では、フリー・ジャズがかかるのは当たり前だったのですよ!)からこの1枚のおかげで、180度変わってしまったのでした。これ、大袈裟な表現ではありません。実際そうなりました。

ECMのアルバムの特徴の一つに、それまでジャズでは少なかったピアノ・ソロやギターのアルバムが多いことが上げられるでしょう。

その中でも特筆すべきアルバムがあります。

「サンベア・コンサート」です。

1976年11月に京都、大阪、名古屋、東京、札幌で開催されたソロ・コンサートの模様を、日本人エンジニアの菅野沖彦と、キース・ジャレットと共に日本を旅したプロデューサーのマンフレート・アイヒャーの録音で収録した10枚組LPセット!

これは、トリオ・レコード側から提案されたアイデアでした。キース・ジャレットの日本縦断ツアー、それもピアノ・ソロでのホール・コンサート! それを録音してLP10枚組でリリースしようという、現在こんな途方もない企画を実行するレコード会社なんて存在しません。

これがリリースされた時、私はまだ高校生。とても買えるシロモノではありませんでした。でも、こんなド級のアルバムがすぐに一万セット売れたというのですからいい時代でした!

現在、10枚組LP・BOXが再発されています! 気合を入れて買うお値段ですが・・・・?

さて、このECMのCDやLPをどんなオーディオで聴くのがいいだろう? 似合ってるだろう?と思案。

まずはスピーカーを選定。

すぐに思いついたのが、sonus faber olympica

当店でも超人気スピーカーの一つで、このスピーカーとLUXMANのアンプを接続して、キース・ジャレットのケルン・コンサートを聴くと、天国に上った気分になれます。

お客様にもこの組み合わせとケルン・コンサートのCDを聴いていただくと、いつも大変好評です。

ところで、当時のトリオ・レコードではECMのレコードだけは、ピュアな塩ビ・酢ビコポリマーを原料に使っていました。通常は、レコード店から返品されたり廃盤になった再生材料を混ぜてレコードはプレスされていました。日本では、ピュアな材料を使ってプレスされていたレコードはドイツ・グラモフォン盤でしたが、トリオ・レコードはECMの高音質をリスナーに届けるためにコストも高くなる原料を使用してレコードを作っていたそうです。

この度、AccuphaseのSACDプレーヤー DP-770がやって来た機会を使って、同じくAccuphaseのプリ・アンプC-2300とパワーアンプP-7500をOlympica Nova Ⅲと組み合わせてみました。

一聴、「こんな音入ってたっけ? 凄い解像度!」

ECMの録音は「透明感があり、空間の感触が感じられるジャズ。」でした。

そこは同じなのですが、ピアノの音もそこで鳴っているリアル感がビシビシ感じられ、エネルギー感も相当なもの!

実際に鳴ってる楽器の音はこのように存在感たっぷりにフル・エネルギーでミュージシャンは鳴らしています。演奏する方は、柔らかい音だからと言って軽く楽器に触っているわけではありません。楽器を鳴らしきっておりながら柔らかな繊細な音も紡いでいるのですが、この組み合わせで聴いた音は正にそれを再現してくれていました。

人によってはリアルすぎると感じられるかも? ですが、サウンドテックのオーディオ・ルームだからこその大音量で聴いたのからかも?ですが、一般家庭での現実的な音量に下げて聴いてみたところ、マンフレート・アイヒャーが求めているサウンドは、実はこんな感じの音ではなかっただろうかとも思うのです。

ちなみに、マンフレート・アイヒャーの事務所のスピーカーはブックシェルフだったそうです。

普段プロデューサー達は、スタジオで大きな音で聴いているので、仕事を離れた時は自宅では小さなスピーカーで聴いているのが普通みたいです。

家に帰ってまで疲れたくない??

Accuphaseのプレーヤー、アンプでのけぞった私ですが、ことECMに限って言えばLUXMANも気になります。

初めてこの組み合わせで聴いた時の感動が忘れられなくて・・。

D-07XL-509Zsonus faber Olympica Ⅲで聴くECMは、これまでイメージして来たECMサウンドが聴こえて来ます。

できれば両方のシステムが欲しい!と言う欲望にかられます。

昔は「俺はジャズしか聴かないんじゃ!」「私はクラシックしか聴きません。」という人が多かったのですが、現在はジャンルの壁を取っ払って皆様様々な音楽を一緒に聴いておられます。

「ジャズはJBLで聴きたいな。でも、クラシックはやっぱりTANNOYでしょう。女性ヴォーカルなら何がお薦めですか?」と言った会話が当店でも飛び交います。

「でも、全部は買えないし・・・・。」となるのですが、そこはケーブル等のアクセサリーで自分の好みの音に近づけて行く楽しみもあります。

そこがオーディオの楽しさではないでしょうか。

「一つのシステムで、自分の聴く様々な音楽を全部希望通りの音で聴けるようにするのがオーディオ道と言うもんじゃ!」と言うご意見を聞いたこともありますが・・・・。それが王道かもしれません??

当店では、様々なお客様のお悩みを解決に導くことの出来るスタッフが揃っていますので、気軽にお声をかけていただけると幸いです。

Jazz Tokyoのホームページ内の「ECM:私の1枚」では、たくさんのミュージシャン、プロデューサー、リスナー(実は私も書いています)を問わずECMのアルバムを紹介しています。ご覧になって下さいませ。

*4月6日(土) サウンドテック 1F オーディオ・ルームにて「ECM特集」を開催いたします。

ECMのアルバムとオーディオを絡めて解説いたします。

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